インチサイズなのでボルトや工具を使う際は注意が必要

ハーレーが他のバイクと大きく異なる点として、ボルトなどの部品がインチサイズで作られていることが挙げられます。
他のバイクは国際単位のメートルに準拠するミリサイズの部品で構成されているのが普通であり、それはハーレーの本場であるアメリカも例外ではありません。アメリカは日常生活の中においてヤード・ポンド法を計測の拠り所としています。ハーレーがヤード・ポンド法に基づくインチを部品のサイズに採用しているのも、アメリカ人の暮らしに密着したバイクであることをアピールするのが理由です。しかし現在ではバイクや他の車両の多くがミリサイズを用いているため、車両の製造や整備においてインチはほぼハーレー専用の単位と言えます。

メンテナンス

ハーレーにカスタムパーツを取り付ける、消耗した部品を新品と交換するなどの作業を行う際には工具選びにも注意しなければいけません。大きさがほぼ同じに見えても、ミリサイズの工具ではボルトの着脱をしっかりと行うのは不可能です。
ボルトの頭の部分がすり減ったり、ハーレーを走らせている間に外れてしまうおそれがあります。安全に部品の着脱作業を行うならインチサイズの工具を使うのが最善の方法です。工具はハーレーの正規販売店で購入するのがもっとも安全です。中古品は強度が落ちている可能性があるので、見た目が綺麗でも避けるのが無難です。同様の理由で個人間のオークションも良くありません。

インチサイズの部品で作られているハーレーのメンテナンスを日本で行うのは容易ではありません。日本で出回っている工具のほとんどがミリサイズで作られているためです。

インチサイズの工具が入手できない場合は多少割高でも、ハーレーのカスタマイズや修理を行う専門業者にお願いするのが正しい選択になります。